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有限会社 アトラス測量 |
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青森県八戸市根城五丁目
12番26号(裁判所前)
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2011年12月31日(土)
2011年を振り返りながら、頭に浮かんでくることを考えていた。やはり、東日本大震災が国民に与えたショックにつきるだろうか。 戦後最大の試練と言われているが、決しておおげさな表現ではない。青森県沿岸から、関東に渡り広範囲で被害が出たのだから、被害額だけでも計りしれない。インフラ整備だけでも数十兆円のお金が必要になるようだ。民間の経済復興に要する費用も算入すると、さらに倍のお金が必要になると、シンクタンクの予想が出ている。 日本は敗戦後の瓦礫の山から見事数十年で復興した過去がある。しかし、今回は敗戦後とは様相が違うと思う。人口増加が約束され、日本の技術力で経済が躍進していた戦後とは根本的に構造が違うのでは。 日本の近況は、過疎地で就業人口の減少が著しい。特に今回津波で大被害の出た、青森、岩手、宮城沿岸部の港町は、若者の流出、高齢化問題が浮き彫りとなっている地域にあたる。つまるところ新卒者の働く場所が無いのである。ここにきて、津波被害でますます若者が流出しているのが現状。漁業などの一次産業に就く若者はほとんどいない。働く場所を探し、関東方面へ移住する一家もあるようだ。インフラはある程度の予算がつけば、数十年で元通りに戻ると思う。しかし、暮らしの根本的な改善無くして、果たして復興したと言えるだろうか? 三陸鉄道はいまだに全線開通していない。特に、高校生の通学にかなり支障が出ている。復興に立ちはだかるのが、三陸沿岸の切り立ったリアス式特有の地形。鉄橋の整備が急がれる。また、地形ゆえにまとまった居住地の造成開発も困難を極めるだろう。無理に森林地区を開発すると、保水力が失われ、土砂災害などのさらなる二次被害にもつながりかねない。しかし、被災した平地での再興は、自治体トップも考えていないだろう。こうした中、今も不便な仮設住宅で暮らす人々がいるのも現実。特に、北国の冬場の生活は、一層厳しいものがある。年金生活をする1人暮らしのお年寄りも多い。節約しても、生活にゆとりなどない。画期的な打開策でも提示できれば、どれほど楽なことか。今の段階では、有効な手段が浮かんでこないもどかしさがある。 やはり沿岸部の港町単体での再生にはどうしても限界があると思う。私見であるが、くくりを拡げて、道州制も視野に入れた再生策も一考の余地があると考えている。かなりハードルの高い構想(提案)だが、三陸市のようなまとまった人口を擁する町を再構築するのである。あくまで構想(提案)であるが、一極にまとまった投資ができるので、無駄が少ない。予算を掛けた費用対効果も断然あがる。しかし、愛着のある地域を離れることは、まずもって無理であり、各地の特色である風光明媚な自然が廃れる危険性もある。現実的には無理なのかもしれない。 あと、案として浮上している、復興歩道で被災地をつなぐプランなら実現性は高い。この案は予算が捻出できるのであれば賛成である。被災地沿岸は、魅力溢れる観光資源がある。歩道整備により、観光客にもアピールできるし、各自治体の距離感も縮まるのでは。 当面の課題は、若者の働く場所の確保につきると思う。この対策ができなければ、未来を描きようがない。政府は有効な緊急雇用対策に、もっと力を入れて欲しい。復興の鍵は、若い力に委ねられているのだから。復興への道のりは、かなり厳しく、平坦では無い。政府も効果的な対策を、いまだに提案できていない。それほどに規格外のことなのだろうが、国民に希望が持てる道筋を示して欲しいと思う。 今年の出来事を総括し、来年に向けて、できる事をこつこつと進めていきたい。小さな力でも、束になれば強さが増すから。
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