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有限会社 アトラス測量 |
〒039-1166
青森県八戸市根城五丁目
12番26号(裁判所前)
TEL:0178-44-0333
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E-Mail:
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2008年08月31日(日)
20世紀人間の挑戦。安田コレクションは、映画20世紀少年にかかわる運命にあったのか?去年の暮れ、東宝さんから懐かし小道具の貸し出し選考のオファーがあった際、頂いたリストを見て驚いた。なんと8割近くを所有していたからだ。オファーをお願いした名前を聞くと、日本を代表するような収集家の名前ばかり。その中で私が一番若い。まさか関われるとは思わなかった。最終的に、私のコレクションを中心に、足りない物をオモチャメーカーさんと老舗のおもちゃ博物館から借りて撮影することになった。選考理由として、ジャンルの広さである。コレクターは好きな物を突き詰めて集める方が多いのですが、私は違います。興味が無くても、とりあえずなんでも買い揃える手法をとってきた。そうすると広範囲に渡るジャンルのコレクションができる。今回そうした集めかたが、この映画の思惑に合致したのだ。映画に映る小道具を、予測して集めたと思わせるような縁を感じた。しかし、正式に関わることが決まってから悪戦苦闘だった。監督の本物を使いたい熱い思い。1万点近い小道具は、数十の倉庫に分けられて保管されているので、探し出すのに苦労した。一念発起し、ダンボールと格闘。展示品は直ぐ思い出すことができたので、比較的に簡単に探せる。その他が大変である。1ヶ月かけてほぼ見つけることができた。後は、時代考証と版権の問題クリアーだけである。色々調べたので勉強になる。満を持して、研ナオコさんが登場する駄菓子屋のセットに使われる小道具、100点近くを東京に送った。小道具たちに想いを込めて。全部当時物の本物ですよ。偶然にも、発送用ダンボールに間違って混入した40年前の花火の取り扱い説明のポスターが、装飾スタッフの目に留まり、一番目立つ所に使われてニンマリする。オフィシャルガイドブックにしっかり写ってました。まさに怪我の功名。現存するものが殆ど残っていないだけに、余計リアリティーがある。ホーローの看板も原作そのままです。安田コレクションの真骨頂、ぶら下がり台紙物。時代考証が大変でしたが、これでもかと詰め込んで送ったら、殆ど使ってもらえました。一番目立つ所に使用しているので、嬉しいですね。スタッフも飾りながら大喜びだったようです。映画には出てこないですが、全く見えないところにも、大量に小道具が使われている。袋入りの女の子の人形。マジックシール。ピストルセット。スタッフいわく、カメラに映らないが、演じる役者さんにはその小道具たちが目に入っているので、感情移入ができるのだと。一見無駄なような作業に見えるのだが、映画の奥深さを知った気がする。殆ど気が付かないと思われるが、エイジングも施されている。1970年代の雰囲気を出すため、ホーロー看板に汚れや錆びを施していた。劇中注視しても殆どわからない世界にもこだわる。これが堤監督のスタイリッシュでマクロな演出なのだ。更に、原作には登場しないが、堤監督の要望で、秘密基地で使う「ウルトラハンド」も急遽追加で貸し出した。そんなこんなで劇中に登場する小道具に注目してみると、また違った楽しみかたが出来るかもしれない。 しかし、今回の映画は邦画史上最高の映画だと思っている。映画化不能と言われたプロジエクトに挑む関係者の意気込み。徹底的に情報を隠し、神秘性を高めることに成功した製作サイドの思惑。日本テレビが社運をかけた映画ならではの、あらゆる媒体を使った宣伝戦略。ハリウッドの「オーシャン13」を彷彿させる、豪華なキャステイング。堤監督の原作にこだわった演出方法。普通の人間が悪に立ち向うストーリーに、わくわく感と好感がもてる。何より、20世紀人間にとって、昭和時代はきらきら輝いていた気がする。この映画に登場する子供たちに感情移入できるので、とても懐かしさがわいてくる。近所の林やはらっぱに作った秘密基地。エッチな雑誌をどきどきしながら仲間たちと読んだものである。学校にまつわる怪談話。近所に必ずあった駄菓子屋。そして必ずいる、怖いオバちゃん。そして憧れの大阪万博。何より大のロック好きなので、唐沢さんのボブ・レノンも格好いい。全ての小ネタが新鮮でもあり共感がもてる。ナビゲートDVDを4歳になるこどもが何度も繰り返し見ています。子どもから大人まで楽しめる、新時代の映画が完成した。伝説の始まりはこれからである。必ず2章、3章と見たくなるそんな映画です。地上最強の映画に、全作関われたことが誇りである。みんな、映画館に急げ! 面白いよ!
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